たつひとの合気ノート: ダバオ合気会 2023
Tatsu’s Aiki Note 2023 in Davao
<いつも工事中>
2023 ダバオ合気会ノート
2023年合気道ツアー
コロナ禍で久々のダバオツアー,今回,2023年ツアーは,海外団体として「ダバオ合気会」を正式に合気会の登録をしてからの初めてのツアーとなります。私にとっては,5年ぶりのダバオとなりました。
ダバオ合気会は1995年に,西山直史 ただし六段が,ダバオで正和会傘下の団体として設立した正和会フィリピン (ダバオ) を継承しています。正和会の柴田晃一先生が亡くなったことで,指導師範が変更となり,ダバオ合気会と名称を変更することとなりました。
さて,今回の2023年合気道ツアーの参加者は,設立者の西山直史六段,西山さんが所属している住友商事合気道部設立者の中尾進六段,ダバオ合気会に大学時代からツアー参加している浜野晶彦参段,今まで正和会フィリピンの審査を担当してきた林誠六段と,私,高橋の5名での参加です。中尾さんは私の大学の合気道部の4年先輩でもあります。今回は,ダバオでの稽古指導だけでなく,マニラ,セブでの稽古指導もしてきました。
Advance course II (たつひとの合気道場) 高橋担当
Advance course II | 稽古内容 |
---|---|
合気三原則 | 合気三原則: 真中パワー,前腕伸張力パワー,重力パワー ・真中エクササイズ ・重力パワー: 垂直維持 「『真中 まなか』と翁先生は常々説明」 大阪武育会創設者小林裕和ひろかず先生 ・前腕伸張力: 削ぎ出し,合気上げ,合気下げ |
❶ 2023/9/9 (土) 18:00-19:00 Manila Makati Sports Club 道場 | 合気三原則の説明 <デモ> 手掌合わせ落とし (手掌合わせ手首返し真中落とし) 真中エクササイズ →一教裏,真中で回し重力落とし 半身構えと伸張力 構えの足の三角: 重力掛け →一教表 削ぎ出し →正面打ち静的スタート 転回足 手捌きアッパーパス ロワーパス 膝カックンによる 手掌拳乗せくっつけ動作 ・重力落とし ・拳合気上げ 拳裏合気上げ内回転前方投げ |
❷ 2023/9/11 (月) 19:30-20:30 Tolentino 2020 道場 | 正座→胡座→長座 →胡坐→正座 体を垂直に保ったまま <稽古> 構え ・弱い構えと強い構え 足の位置 ・防御の構え(オンガード,ディフェンス)と攻撃の構え(オフェンス) 攻撃の構えは,真中で正対。 重力がけ:左右二人 受身 前方回転 後方回転 ・きちっとした構えからきちっとした構えへ。 空中正座デモ ・スピードMaxの重力掛け ・極めて危険なので,想像で動きをトレース。 真中エクササイズ ・真中の回復方法 丹田 丹田の位置 丹田と真中 →立ち極め二教 座技呼吸法 ・伸張力の作り方 |
❸ 2023/9/12 (火) 11:25-12:00 Tolentino 2020 道場 | 帯の締め方 一本縛り二種 ・背の帯がクロスにならないように。 舟漕ぎ運動 体の合気 →ひっぱり投げ 一教運動 ・伸張力 →削ぎ出し |
❹ 2023/9/12 (火) 19:30-20:30 Davao Masonic Center 道場 | 転換動作 合気による転換 手掌甲乗せ転換 手掌くっつけ交差取り四方投げ 表 裏 合気動作を使った一教 表 削ぎ出し,合気落とし,脇攻め,背骨攻め,ピニング,一本指 三教裏,立ち極め,重力落とし 三教を極めたまま,そのまままっすぐ座る 座技呼吸法 膝上スタート。 |
○ 2023/9/14 (木) 8:00-10:00 Ateneo De Davao 大学 道場 | <巡回指導> 後方転換 スクープ,やわらかアイスクリーム,スプーン 手掌当て 座技呼吸法 ・手掌押しサポート |
○ 2023/9/14 (木) 19:30-20:30 Davao Masonic Center 道場 | <巡回指導> 子供クラス:道着の帯の締め方 ・一本絞り 肩取り 中尾六段 ・肩取り重力落とし |
❺ 2023/9/15 (金) 11:05-12:00 Tolentino 2020 道場 | 回転投げ 解説 三原則(重力落とし,伸張力)を使って 矢筈やはず:首と腕の持ち方 投げ方:表投げ,裏投げ,その場投げ 崩し捌き:内回転,外回転,外回し落とし 着物/道着 ・着物は基本的に男女問わず「右前」で着用。 相手から見て右前に。 ・短刀取りのしまい方 短刀 ・短刀の説明:持ち方 ・短刀の扱い:技の途中で受けが短刀を離さないように。 短刀を取るのは最後の段階。 ・短刀の渡し方 短刀正面打ち入身投げ抑え ・短刀の前腕,肘を捌く。 直接,短刀を持つ手首を捌くと危険。 ・外肘を相手の顔面に向け ・腕の耳の脇でまっすぐに,外肘を圧迫。 短刀を取る。 |
❻ 2023/9/15 (金) -20:50 Tolentino 2020 道場 | <審査前巡回指導> 跪座半身から,連続前方回転,後方回転。 前方回転・後方回転をセットにして行う。 杖 杖説明:選び型 (そりの無い杖),材質 (赤樫,白樫),長さ128cm,太さ(24cm,27cm) 子供用は,24cm径で長さ1m。保管の仕方。 杖の持ち方 構え方 ・横構え ・縦構え 横構えの右半身と左半身のスイッチ ・ロアーパス ・アッパーパス ・切り返し 杖の渡し方 手首柔軟運動:八の字廻し ・右半身 ・左半身 杖取り掛かり稽古 直突きを外にでて,脇に当身。 受けの両腕の間から杖を上から掴み, 前方へ重力掛け投げ (鳥海先生掛かり稽古) ・体は垂直に |
❼ 2023/9/16 (土) 11:05-12:00 Tolentino 2020 道場 | 基本技と合気三原則 合気三原則の技への適用 合気上げ 座技呼吸法 合気下げ 二教立ち極め,交差取り 四方投げ 重力落とし 入身投げ 重力崩し,伸張力起こし,伸張力重力落とし投げ 天地投げ 伸張力重力落とし投げ |
❽ 2023/9/16 (土) 19:10-32 Tolentino 2020 道場 | くっつけ合気 ・合気三原則を使ってのくっつけ合気の解説 ・三原則マスター ・くっつけ合気マスター →技の上達 逆半身片手取り真中重力落とし 引き一教 後両手取り動的右半身スタート (デモ) 手掌載せ,真中落とし,一教表 逆半身片手取り内入り倉田投げ (掛り稽古) |
➒ 2023/9/17 (日) 17:00-18:15 Cebu Waterfront Hotel 道場 | 合気三原則 (真中,重力,伸張力)の説明 逆半身片手手掌乗せ合わせ真中落とし ・半身:しっかりした半身維持,足の位置はそのまま。 足の位置を動かすとパワーが抜ける。 ・真中:両足のど真ん中が手が目指すターゲット。 伸張力発揮。 ・重力掛け:体は垂直。体を傾けるとパワーが抜ける。 内肘の角度が閉じてしまう。 ・ひっぱり一教 デモのみ。 逆半身片手手掌乗せ合わせ内入り倉田投げ ・垂直と伸張力 ・足上げと伸張力,合気上げ:反対のと合わせて大きな円を描く。 大きなハンドルを動かすように。 足上げ動作に見えるが,時間をロスすること。 くっつけの伸張力だけで十分,重力掛けが可能。 立ち極め片手二教 ・真中 ・合気下げ:初めは指先(薬指と小指)を床に目指したローリングカット。 ・ターゲットは相手の真中,丹田。 座技呼吸法 片手座技呼吸法:片手だけでやる呼吸法。 空いている手を,相手の指先に当て,押させる。 ▽勝手に受けをとっているもの多数。 ▽訓練方法の意味が理解できない者は両手で実施。 |
審査のコメント
審査の要点 | 本部の審査要領に準拠 |
評価と課題 | ・審査自体は,よくできていたと思う。 膝行 ・単独動作としての膝行のできは,ほぼ満足。 判断のポイント:後足の踵が,お尻の下に入っていること。 ・座技の技の中の跪坐として行うかの迷いが受診者にある。 できる人は,できているので,事前のチェック要。 後方回転受身 ・後回転受身:あまりに,皆ができないのでびっくり。審査なら落第。 教えない指導者の問題。 短時間の指導で,全員できるようになって良かった。 ・後方回転受身は,技の中ではほとんど使わないが,基本動作として身に着けること要。 間合いと当身 ・間合いが狭い。当身も明後日の方向で,形式上の防御で,したがって棒立ち。 教えない指導者が悪い。 合気道技の7割は当身 (合気道は当身七分投げ三分) とは,開祖の言葉。 技の中の当身を,考えていくのが大切。 ・当身をする位置を明確に。当身に対し受けの対応/防御を身に着ける。 構え ・スタートが,合気道の足の構えになっていない。 ・短刀取りは,よくできていた。 ・横面打ち,正面打ちは,本部の方法に準拠するように。 合同稽古や本部師範のセミナーで,惑うことに。 ビデオでいつでも見ること可能。 技 ・藤田師範:技を見ればどの師範に習っているかわかる。 そのような癖を削ぎ落としていくことが大切。 ・鳥海先生:審査技は道主の技。 ・打ち技のスタートは全て相半身。 |
高橋達人 tatsuaiki7@gmail.com